はじめに
妊活を進めるうえで、「男性不妊」は決して珍しいものではありません。実は、不妊の原因の約半数は男性側にあるとされています。しかし、男性不妊についてはまだ十分に知られておらず、検査や治療に踏み出しにくいと感じる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、男性不妊の主な原因や検査方法、改善方法について詳しく解説します。
男性不妊の主な原因
男性不妊は、精子の数・運動率・形態などに異常があることで、妊娠しづらくなる状態を指します。その主な原因には、以下のようなものがあります。
1. 造精機能障害
精巣で精子を作る機能が低下している状態です。原因としては、加齢、遺伝、生活習慣、ホルモン異常、ストレスなどが挙げられます。
2. 精路通過障害
精子は作られているものの、精子の通り道(精路)が詰まっているため、射精時に精液に含まれない状態です。精巣上体炎や手術後の癒着などが原因となることがあります。
3. 性機能障害
勃起不全(ED)や射精障害によって、性交がうまくできないケースです。ストレスや生活習慣の影響も大きく関わっています。
男性不妊の検査方法
男性不妊の診断には、主に以下のような検査が行われます。
1. 精液検査
精液量、精子の数、運動率、形態などを調べる基本的な検査です。不妊クリニックや泌尿器科で受けることができます。
2. ホルモン検査
血液検査でテストステロン(男性ホルモン)やFSH・LH(精巣機能を調整するホルモン)の数値を確認し、ホルモン異常の有無を調べます。
3. 超音波検査
精巣や精管の状態を確認し、精索静脈瘤などの異常がないかをチェックします。
男性不妊の改善方法
男性不妊の改善には、生活習慣の見直しや医療的なアプローチが重要です。
1. 生活習慣の改善
• バランスの取れた食事(亜鉛、ビタミンC・Eを多く含む食品を摂取)
• 適度な運動(血流を良くし、精巣の機能を向上)
• 禁煙・節酒(喫煙や過度な飲酒は精子の質を低下させる)
• ストレス管理(自律神経の乱れがホルモンバランスに影響を与える)
2. 医療的な治療
• 薬物療法(ホルモンバランスを整える薬や漢方の処方)
• 手術療法(精索静脈瘤の除去手術や精路閉塞の手術)
• 人工授精・体外受精(重度の男性不妊の場合、顕微授精などの高度生殖医療を検討)
パートナーとの向き合い方
男性不妊の問題は、本人だけでなくパートナーとの関係にも影響を与えます。大切なのは、お互いに理解し合い、支え合うことです。
• オープンに話し合う:不妊の原因を責めるのではなく、一緒に向き合う姿勢を持つ
• 情報を共有する:検査や治療について一緒に学び、不安を減らす
• 心のケアを大切にする:男性は不妊を受け入れにくいことも多いため、焦らず寄り添う
まとめ
男性不妊は珍しいことではなく、適切な検査と対策をすれば改善の可能性があります。大切なのは、一人で悩まずパートナーと協力しながら向き合うこと。
妊活は長い道のりになることもありますが、お互いに寄り添いながら前向きに取り組んでいきましょう。
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